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へんな日

マラケシュ虹

 

新年が明けあっという間に1月も終わり。

昨年は、
日本に住みたいと思ったことのないわたしが
日本へ一時帰国後、日本に住みたい病にかかるという
わたし自身にはなんともエキセントリックな出来事が起きたのですが

Riad house13は、昨年も沢山のゲストの方にいらしていただき
みなさんとの楽しい時間を過ごさせていただき
例年と変わりなくゲストの方と
クリスマスパーティに
年越し砂漠ツアー
house13での年越しパーティ
あっという間に年を越しておりました。

昨年もご利用いただきたいへんありがとうございました!
今年も、たくさんの出逢いを楽しみにお待ちしております!!

今年もモロッコらしく!!




さて、今日はとある変な日のおはなし。

夜中に結婚式をするモロッコ。
音楽隊がマイク、スピーカーを使っての大音量で歌い演奏し続ける。

中庭があるのが伝統的なメディナ(旧市街)の家。
そんな家々で結婚式をしているから
夜中だって、近所に野外ライブ会場があるのではないかと思う程
大きな音が聞こえてくる。


グナワ。
モロッコの民族音楽のひとつ。
わたしがモロッコ音楽の中で最も好きなジャンル。
毎年6月に、エッサウィラでグナワ・フェスティバルという大きなフェスティバルがあるのも有名。

この音楽は、もともと悪霊を取り払うためのもの。
もちろん今でも、その為に使われている。
そしてこのグナワの演奏も夜中のどこかの家で行われる。

グナワが夜な夜な聞こえてくることは
結婚式にくらべれば、すごく希。



2ヶ月前から、新しいモロッコ人女性のお手伝いさんが来てくれていた。
リズランという名前の女性。

彼女には両親が居ない。

婚前の性交渉が禁止されているイスラム教では
妊婦になってからの結婚も法律では認められていない。

だからであるのか
リズランのお母さんは娼婦だったのか
結婚前に男性と関係を持ってしまう遊び人タイプだったのか
とにかく、結婚していない男女の間に彼女は産まれ、捨てられ、孤児院で育った。

そして、会ったこともない母親でも血は血なのか
彼女もまた、結婚をせずに妊娠し
相手の男性に結婚をお願いしたが断られてしまったシングル・マザーである。
モロッコでは大手を振って歩ける境遇ではない。

正直に、彼女の身のこなしや雰囲気は、品があるとは言えない。

でも、苦労が多かったからか
ものすごくしっかりしていて正義感が強い。
そして愛に溢れてる、だから実際彼女のお料理はとてもおいしい。
ちょっとスパイスが効いて力強いけど優しい、彼女のようなお料理。

そして、6歳の娘をこころから大事にしている。

仕事中のその娘さんの預け先がなくなってしまった為
今日で、お手伝いさんを辞めた。

1週間前から、変わりのお手伝いさんをちゃんと見つけて来てくれて
その人に仕事を教えてくれていた。

帰り際、なんども「ごめんなさい」(続けられなくてごめんなさい)と言って
別れを惜しんで涙をこぼしてくれた。



熱い気持ちのある人って
何か人のこころにその情をとどめるもので
わたしも漏れなく彼女の事がとても好きだった。

淋しい気持ちで居ると
隣の家の女性がついさっき亡くなったと聞いた。
病気ではなく、寿命で亡くなったようだ。




その日の深夜のテラス(屋上)。

リズランが辞め

大切な人を亡くしたお隣さんはひっそりと静まりかえり

左手からは、結婚式音楽隊の大音量が
幸せいっぱいの上昇気流で空から降り注いでくる

右手からは、やはり大音量のグナワ隊
時々、グナワのベースギターの音が
家の前を這うようにして低くうなりながら通り過ぎていき
カシャカシャと金属のカスタネットの音と歌が
ベースの音の上に乗ってやはり水平に届いて体を右から押してくる

そして目の前には
迷路のピンクの街の壁を
オレンジの外灯がなまめかしく浮かび上がらせる魔界の風景。
ちょっとヌケたキッチュなモスクのミナレットがちょこんと立っていれば
ウチの壁はお隣さんの壁
くっつきあったメディナの家々の屋上の壁をひょいひょいと歩く猫のシルエット
そしてそれを照らす月明かり


ああ!!

もう!!

なんなんだろ!!!!?




混沌と言ってしまえばいいのだけれど

何もかもを包括してしまうのがこの国であって魅力であるのだけれど

包括しきって生なのか、作り物なのかも分からない程になると
混沌では言い切れない漂いがある。

嘘も、生きていることも、教えてくれている。

脳みそを揺さぶられるほどに。


だから、わたしはここに居て良かったと何度も何度も思う。



oto


・写真は、昨年末にhouse13のテラス(屋上)から見えた虹。
 しかも2重でした!
 テラスのシンボル、コウノトリくんもなんだか誇らしげに見えます。


 
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